夜勤をすると虫歯が悪化する?4つの原因と6つの対策について

どうも、夜勤者のyakiです。
夜勤をしつつ健康を保つためには、「虫歯」への対処も必要です。
なぜなら、虫歯や歯周病にかかると神経や血管を通して全身に悪影響を及ぼす可能性があり、夜勤によるコンディション低下に拍車がかかってしまうからです。
たとえば、夜勤などのシフトワーカーがかかりやすいとされる糖尿病などの病気に関しても、虫歯が原因で起こる場合もあるといいます。
虫歯が糖尿病の原因となるメカニズムを簡単に説明すると以下の通りです。
- 虫歯や歯周病によって炎症が起きる
- 免疫システムが働いて炎症を抑えようとする
- 炎症が治まらないとさらに強力なサイトカインという物質が分泌される
- サイトカインが細菌だけでなく血糖を下げるインスリンの働きまで抑え込んでしまう
- 糖代謝がうまくいかないことで糖尿病へのリスクが高まる
このように、虫歯や歯周病を放置しておくと、まったく関係ないような病気のリスクまで抱えてしまうことになるんです。
そして、夜勤をしていることによって、虫歯になる可能性そのものが高まってしまうこともあるのも事実です。
そんなわけで今回は、夜勤をすることによって虫歯リスクが高まる原因とその対策についてお話します。
もくじ
夜勤をすると虫歯リスクが高まる4つの原因
ここでは、夜勤をすることによって虫歯リスクが高まる4つの原因についてお話します。
その4つの原因とは、以下の通りです。
- 甘い飲み物が増えやすい
- ストレスを受けやすい
- 太陽光が不足する
- 口内細菌の活動が弱まる
それでは、これらの原因について詳しく解説します。
甘い飲み物が増えやすい
夜勤だと疲労感や空腹感などを感じやすく、つい間食をしてしまう人も多いですよね。
そんな状態なので、飲み物についても砂糖入りのコーヒーや栄養ドリンクなどの甘いものを選びがちになります。
当然ながら、砂糖などの甘いものは虫歯菌の大好物なので、歯の健康状態という面においてはリスクを高めることになってしまいます。
また、栄養ドリンクやスポーツドリンクなどには、疲労回復のためにクエン酸などを加えている場合があります。疲労感や眠気などに対処するために常飲しがちな飲み物ではありますが、クエン酸は文字通り「酸」であることから、口内を酸性に傾かせ、歯の表面を一時的にもろくしてしまうんです。
もちろん、酸性に傾いた口内は時間をおけば自然に元に戻りますが、虫歯を予防するという面からすればリスクが高まってしまう飲み物だとも言えます。
ストレスを受けやすい
睡眠はストレスを解消する効果がありますが、夜勤では眠りが浅くなり、寝不足になりがちなことからストレスを抱えやすいものです。
そうしてストレスを長期的に抱えてしまうと、免疫システムを弱くしてしまったり、ホルモンバランスを乱す原因ともなります。
そうなると唾液の分泌が減少して虫歯菌が増殖しやすい口内環境になってしまったり、炎症を抑える免疫システムが正常に機能しなくなる恐れもあるんです。
それが虫歯を悪化させてしまう原因ともなることから、睡眠の質を高めて、ストレスへの対策をしていくことも重要となります。
太陽光が不足する
意外に感じるかもしれませんが、歯の健康を守るためには太陽光の存在が必要です。
その理由は、太陽光を浴びることによって体内に「ビタミンD」が合成されますが、そのビタミンDが歯の「再石灰化」に必須となる成分だからです。
歯はものを食べることによって表面が削れますが、削れた部分は再石灰化することで元に戻ろうとします。しかし、ビタミンDをはじめとしたビタミンやミネラルが不足していると、再石灰化の効果が薄れてしまうことになるんです。
再石灰化がうまくいかずに表面の薄くなった歯は、単純に虫歯に弱い状態となります。そして、夜勤をしていると太陽光を浴びる機会が極端に少なくなります。
つまり、ビタミンDは夜勤者にとって不足しがちな成分であり、虫歯が悪化する一因となると言えるんです。
口内細菌の活動が弱まる
腸の中に生息する腸内細菌のように口の中にも「口内細菌」が生息していて、口内細菌が活動していることによって、口内において有害な細菌の繁殖が抑えられています。
しかし、これら口内細菌は、昼に活性化し、夜に休息する、という性質を持っています。つまり、夜勤をしている時には、口内細菌の働きが弱まってしまっているということです。
僕たちは夜勤中にもお腹が空くので食事をとりますが、この時、口内細菌の活動が弱まっているので、有害な細菌が繁殖しやすい状態にあると言えるんです。
夜勤の虫歯リスクへの6つの対策方法
前述したように、夜勤においては虫歯のリスクが高まります。
そのことから、昼間に働いている人たちよりも、しっかりと歯の健康対策していく必要があるんです。
ここでは、すぐにでもできる対策方法を6つほど紹介します。
- 脂溶性ビタミンを補給する
- ミネラルを補給する
- 睡眠の質を高める
- 食事量を見直す
- 水分補給は砂糖を少なくする
- 歯磨きについて
それでは、さっそく見ていきましょう!
脂溶性ビタミンを補給する
歯の再石灰化には「脂溶性ビタミン」である、ビタミンA、D、E、Kが必要です。
ビタミンAは、肉類、レバー、チーズ、バター、卵、緑黄色野菜など。
ビタミンDは、魚介類、卵類、きのこ類など。
ビタミンEは、ナッツ類、かぼちゃ、アボカド、オリーブオイルなど。
ビタミンKは、納豆、小松菜、ほうれん草、緑黄色野菜など。
基本的に野菜多めの食事をしていれば補えますが、夜勤中はバランスが食生活を乱れがちです。普段から意識して、これらの栄養素を補給した方が良いですね。
とくにビタミンDに関しては、太陽光を浴びることで体内で合成されます。
食事だけでは補いきれない面もあることから、夜勤をしていると不足しがちなビタミンです。
そのことから、定期的に外に出て散歩するなど、日光浴をする機会を増やすことも良い方法だと言えます。
ミネラルを補給する
歯の再石灰化には、カルシウムなどの「ミネラル」も必要になります。
カルシウムは、牛乳、チーズ、ヨーグルトなどの乳製品に多く含まれます。
このような乳製品には、歯の表面を覆うエナメル質を守ることもわかっていますので、日常的に摂取していきたいですね。
ただ、乳製品に含まれる「乳糖」は、人によっては下痢や不調を招く原因となります。
乳製品が合わない場合は、海藻、小魚、大豆、緑黄色野菜を多めに食べるようにしましょう。
睡眠の質を高める
虫歯を予防するためには、ホルモンバランスや免疫システムも大きく関わってきます。そうした機能を正常に保つためにはストレスを少なくすることが大切ですが、そのためには睡眠の質を高めることが一番の方法です。
なぜなら、ストレスは睡眠中に脳が記憶を整理し、また休息することによって、大きく解消されるものだからです。
しかし、夜勤中は睡眠を妨害されやすいものなので、できるだけ自分でできる対策をしていくことが必要です。耳栓、アイマスクなど、手軽に手に入る睡眠グッズなどを駆使しながら、少しでも睡眠の質を上げられる工夫をしていきましょう。
下記の記事でもまとめていますので、参考にしてみてくださいね。
食事量を見直す
口内細菌は夜になると活動が弱まり、有害な菌が繁殖しやすい状態となってしまいます。そのことから、できるだけ夜勤中の食事量を少なくして、有害な菌に栄養を与えないようにすることも1つの方法です。
たとえば、夜勤中は軽食程度に済ませておき、帰宅後にしっかりと食事をするというのも良いと思います。夜勤においては空腹感を感じやすいこともありますが、その際にもダークチョコレートやナッツなど、糖分控えめな間食にしたほうが良いですね。
夜勤中の間食については、以下の記事にもまとめています。
夜勤の間食にはナッツやチョコレートがオススメの理由をまとめた
水分補給は砂糖を少なくする
砂糖は虫歯菌の繁殖を増進します。そのことから、水分補給に関してもできるだけ甘くない飲み物を選ぶべきだと言えます。
できるだけミネラルウォーター、ブラックコーヒー、ストレートティー、緑茶などを選ぶと良いですね。とくに、緑茶に含まれる成分は、有害な菌を抑え、歯垢もつきにくくするとされています。
食後に緑茶を1杯飲んだり、マウスウォッシュ代わりに軽く口をゆすいだりすることも、虫歯対策として良い方法だと言えますね。
歯磨きについて
よく言われていることに、食後すぐの歯磨きは歯にとってよくないというものがあります。これは、食後は歯の表面が削れているため、歯磨きによってさらに削れてしまうからだとされています。
さらに、市販されている歯磨き粉の中には研磨剤などを含むものもあり、そうした歯磨き粉を食後すぐの状態で使用するとダメージを受けやすくなると言えるんです。
こうした状態を防ぐためには、歯の再石灰化がある程度進んでから歯磨きをすると良いですね。歯磨きは食後1時間後くらいを目安とするようにし、ダメージをできるだけ少なくしていくようにしましょう。
また、歯磨き粉に関しては、歯を守る成分である「フッ素」を含むものを選ぶとさらに良い方法だと思います。
まとめ
夜勤者は虫歯のリスクが高まることが懸念されています。
そして、歯は神経や血管にもつながっている場所であることから、虫歯が原因によって全身の不調や病気を招くことにもなりかねません。
そうしたリスクを抱えないためにも、普段から虫歯対策をしていくことが重要なんです。
今回は夜勤中に虫歯が悪化する原因と対策をお話しましたが、歯のメンテナンスをさらに強固なものにするのなら、定期的な歯科検診を受けることも良い方法です。
歯垢や歯石を取り除いてもらうだけでも虫歯にかかりにくくなりますし、異常や違和感があったらすぐに相談できます。
健康の土台づくりとして、歯の健康について考えてみましょう。