夜勤があるのに寝れない時の対処法は?3つの原因について考えてみた

どうも、夜勤者のyakiです。
夜勤前にしっかり寝ておきたいのに寝れない。
寝れないまま布団の中で何度寝返りしたかわからない。
寝ようと思うほど目が冴えてしまう気がする。
このように、夜勤をしていると「寝たいのに寝れない」という状態に悩むこともありますよね。
僕も交替勤務で不規則な生活を十数年つづけていることから、こうした辛さが経験を通してよくわかります。
まともに寝れなかった時の夜勤は、まさに辛いの一言。眠気との戦いに専念するしかなく、仕事どころではありません。
油断するとすぐに意識が飛びかけますし、注意力が散漫になってミスも増えますし、最終的に頭の中が布団のことでいっぱいになってしまいます。
しかし、夜勤になると寝れない原因は何故なのか?を知ることによって、原因から対処法を生み出していくことはできます。
そこで今回は、「夜勤前に寝れない原因」「夜勤前に寝れない場合の対処法」についてお話していきます。
もくじ
夜勤前に寝れない原因
普段はすんなりと寝れるのに、夜勤になると急に寝れなくなる。夜勤をしているとそういう状態におちいって、辛い思いをして仕事をすることもあります。
こうなってしまう原因について、ここでは以下の3つを取り上げます。
- 体内時計が乱れる
- 外的な刺激が多い
- 心理的な作用が働く
それでは、ここから詳しくご紹介します。
体内時計が乱れる
人の身体には、血流、体温、ホルモン分泌などの重要な働きを時間帯に応じて調節する「体内時計」と呼ばれる機能が備わっています。
たとえば、朝に目が覚めると体温が上昇し、夜が近づくにつれて体温が低下していくことで身体は休眠状態へと進みます。また、睡眠に深く関わるセロトニンは、太陽の光を浴びることで分泌され、夜が近づくとメラトニンという眠りを誘発するホルモンへと変化します。こうした働きも、体内時計によって調節されているんです。
しかし、その体内時計は、朝に起きて夜に寝ることをベースとして機能しているため、太陽の光を浴びることによってリセットされると言われています。
つまり、夜勤中に眠気を強く感じていて、「仕事が終わったら絶対に爆睡してやる!」と思っても、夜勤を終える朝方に太陽の光を浴びることによって、どんどん目が覚めていってしまうんです。だからといって太陽の光をまったく浴びずに帰宅するのは不可能なので、上手に対処していく必要があります。
外的な刺激が多い
日中に寝るということは、夜勤以外の一般的な生活をしている人たちの活動時間帯に寝る、ということになります。それはすなわち、一番騒々しい時間に寝なくてはならないという意味です。
人の通りも車の通りも多くなることで、騒音や生活音が増えますし、太陽の光によって部屋の中も明るく照らされます。つまり、「外的な刺激」にさらされやすくなり、睡眠が妨害されてしまうということですね。
ただでさえ体内時計の働きで寝づらい状態なのに、音や光によってさらに寝づらくなるというダブルパンチ。
夜勤で寝るということは、こうした外からの刺激にも対処していく必要があるんです。
心理的な作用が働く
ここまでに挙げたように、夜勤では眠りにくい環境にさらされやすくなります。その状態のまま布団の中で眠れない時間を多く過ごしてしまうと、ついついスマホを操作するなど「睡眠」と関係のない行動をとりがちですよね。
しかし、睡眠と関係のない行動をとってしまうと、脳が「寝室はスマホを操作するところだ」と認識してしまう可能性が高くなってしまうんです。その現象を裏付けるものとして、旧ソ連の生理学者であるイワン・パブロフが行った実験があります。
「パブロフの犬」という名称で知られる実験で、犬にベルを鳴らしてからエサを与えることを何度も繰り返していると、ただベルを鳴らすだけでヨダレをたらすようになる、というものです。
この実験によって、特定の同じ行動を繰り返していると、その行動に対して身体が条件反射として反応し、無意識に次の行動も引き起こされることがわかりました。たとえば、梅干しなどの酸っぱい食べ物を見ると、食べてもいないのに口の中に唾液がたまりやすくなる、といった具合です。
これと同じように、寝室で寝る以外の行動をとることを繰り返していると、寝る場所として認識されづらくなってしまいます。
こうした「心理的な作用」によっても睡眠に入りにくい状態になってしまうため、対処法を考えていく必要があります。
夜勤前に寝れない場合の対処法
ここでは、前述した3つの「夜勤前に寝れない原因」への対処法をまとめていきます。
それぞれの原因についての対処法を挙げていますので、参考にしてみてくださいね。
体内時計の乱れへの対処法
夜勤を終えて帰宅する際、太陽の光を浴びてしまうことで、体内時計がリセットされ、脳は覚醒状態へと向かってしまいます。帰宅してすぐ寝ようと思っても眠気が覚めてしまって眠れないというのは、こうしたことも原因の1つです。
その状態では良い睡眠を得ることは難しいと言えますが、うまく利用することもできます。
太陽の光を浴びることは、セロトニンという幸福感をもたらすホルモンが分泌されることでもあります。セロトニンは夜が近づくにつれて、睡眠に関わるホルモンであるメラトニンへと変化していくため、必然的に眠る時間帯が夜に近いほど眠りの質が上がるんです。
そうした働きから考えて、寝る時間を夕方以降にずらしてみるとことを考えましょう。簡単に言うと、外が明るいうちはしっかり太陽の光を浴びてセロトニンを分泌させ、メラトニンが作られる夕方以降に寝ればいい、ということですね。
日中に寝てもすぐに目が覚めてしまう、という場合にはこうした対処法を試すのも良いですよ。
外的な刺激への対処法
外的な刺激への対処をすることは、周囲の生活音や明るさなどへの対処することだと言えます。その中でも一番手っ取り早いのは、遮光カーテンと耳栓ですね。
遮光カーテンは、もっとも光を通しにくい1級に指定されているものを選びます。
耳栓は人によって耳の形が違うので、いくつか買ってみて自分に合うものを探しましょう。
また、家族と同居している場合には、テレビの音を小さくしてもらうなど、よく相談して決めておくと良いですね。そうしないと眠れないイライラを家族に向けてしまいがちになり、余計にストレスを抱えることになります。
よく寝るたの対処法を考えることは、自分だけでなく家族のためにもなる、ということを念押ししましょう。
心理的な作用への対処法
寝室で寝ること以外の行動をする習慣をつけてしまうと、脳が「寝室は寝る場所ではない」という条件付けをしてしまう恐れがあります。そのことから考えて、「寝室は寝るだけの場所」にすべきだと言えます。
また、寝室から睡眠に関係の無いものを少なくすれば少なくするほど、睡眠の質が上がることが睡眠科学の世界では常識となっています。
たとえば、スマホ、ゲーム、テレビ、マンガ、パソコン。これらのモノは脳に興奮作用をもたらしてしまい、せっかくの眠気を覚ましてしまいます。
逆を言えば、脳に興奮作用をもたらすようなモノを無くして脳に退屈な状態を作ってやれば、眠気が起こりやすいと言えるんです。
寝室には寝ることに関係しないものは持ち込まない。できればスマホも持ち込まず、目覚まし時計を使う。このようにできるだけ脳にとって退屈な場所にすることで、寝室は寝るための部屋となります。
そうやって寝室で「寝るだけ」という行動だけを続けていると、脳は「寝室は寝るだけの場所」という条件付けをしてくれます。つまり、「パブロフの犬」での心理的な作用を睡眠にうまく活用するわけですね。
さらに効果を上げるためには、眠気がない場合には寝室には向かわないようにするのもアリです。静かな部屋やリビングでくつろいで、眠くなってから寝室に向かうようにすると条件付けがしやすいですよ。
まとめ
夜勤になると寝れなくなってしまう原因について、今回は以下の3つを紹介しました。
- 体内時計が乱れることで寝れなくなる。
- 外的な刺激が多いことで寝れなくなる。
- 心理的な作用が働くことで寝れなくなる。
こうした原因によって、夜勤前になると寝れないという状況が起こりやすくなります。しかし、それぞれの原因には対処法が存在します。
自分にできることから始めて、夜勤中の睡眠の質を向上させましょう。